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(連絡先)わたなべ
watanabekinoka.net
| 賞 | 県名 | 高校名 | 演目 |
|---|---|---|---|
| 最優秀賞 | 静岡 | 富士高校 | 紙屋悦子の青春 |
| 優秀賞(全国大会へ) | 静岡 | 三島南高校 | うぉーっっ |
| 優秀賞(全国フェスティバルへ) | 山梨 | 甲府昭和高校 | 靴下スケート |
| 優秀賞 | 茨城 | 水海道第一高校 | リングの中の王子様 |
| 優秀賞 | 神奈川 | 麻布大学付属渕野辺 | 幕末ジャイアンツ |
| 創作脚本 | 山梨 | 甲府西高校 | 盤上の沖縄戦 |
審査過程について発表後にコメントがありました。最優秀賞の富士高校は非常に美しい台詞回しと姿勢が高く評価されてとのこと。次いで三島南高校の「うぉーっっ」と甲府昭和高校の「靴下スケート」で割れたが、最終的には投票で前者に。残りは靴下スケートと、あとはすんなりと「水海道第一高校」「麻布大付属淵野辺」が決まったとのことでした。
最優秀賞は誰が観てもというところでしょう、文句なく。1日目を観ていないので、まああんまり何ともいえませんが(靴下スケートは予想外でしたが)。こうして見ると静岡が強いですね。県外の情報はかなり疎く、人口の多い東京、神奈川あたりが強いのかなと単純に考えていたのでちょっと意外でした。たまたま今回そうだったのか、人口とは関係なく盛んな地域とそうでない地域があるのかなーという印象です。
創作脚本については、着想を評価されて「盤上の沖縄戦」というところみたいですが、個人的には「それください」の方がよく出来ていると思います。むしろ上演台本をお探しの人(?)には「それください」を勧めます、非常に良いです。
関東大会(北部/南部)で強く感じたことは「ゆるみ」の大切さです。過去の群馬県大会の評で「声が頑張りすぎてよく分からない」というのがありましたが、精一杯頑張り過ぎて「張り」「張り」「張り」になってしまうところが非常に多い。演技の神髄は張りではなくゆるみだと思うのです。
「張り」だの「ゆるみ」だの言われてもよく分からないと思うので、もっと具体的に書いてみます。お笑いの漫才だとすれば、(一般的に)ツッコミが張りでボケがゆるみになります。ツッコミはテンションを上げて上げて話を盛り上げ作っていくのに対し、そこに間を差して笑いを誘うのがボケです。ボケの間の差し方こそゆるみです。ムードを持って(他の台詞に比べ)ゆっくりと話すことと言えばいいのでしょうか。(一見)力の抜けた話し方と言ってもいいかも知れません。ボケは言葉の内容が面白いのではないのです、この間とゆるみが面白いのです。
演劇を作り込んでいく過程で、役者たちは役をこなすことに一生懸命になりすぎ、その一生懸命さが張りともいうべきある種の緊迫感を作り出しています。その緊迫感は大切ですが、緊迫感だけでは舞台は単調になってお客は楽しめません。その緊迫感をあえて崩す場面、力を抜いて演じたシーンこそゆるみです。笑いを取るべきシーンでは(間と同時に)積極的にゆるみ声のトーンをかえないと、全く面白くありません。
それにみなさん、日常会話でそんなに気を張りまくって会話してないでしょう? 普段は緊迫とゆるみの中間ぐらいで会話していて、テンションが上がってくると「張り」(緊迫)に移り、どっと力が抜けると「ゆるみ」になります。もちろん劇であるから本当に完全にゆるんでしまうとダメなのてすが、ゆるんだムードやトーンというのはとても大切てす。
例えばこんな感じ。
A「ねえねえ、聞いて聞いて聞いて!」(張り)
B「なになにー」(普通)
A「出たんだよ。この前、学校で」(張り)
B「学校で?」(普通)
A「昨日の放課後、音楽室で遅くまで残って返るときに、専門校舎のトイレ行ったら変な音がして。ほしたら窓の外にぼわーって変な光がして――」(張り)
B「なーんだ」(ゆるみ)
台詞のテンションとも言っていいかな。このテンションをプラス〜0、0〜マイナスの間でどこにおくか気に掛けてほしい。うっかり、気合い入れすぎてプラスに行きっぱなしの学校が結構あるので気を付けましょう。
ゆるみについて、関東大会を観ていく過程で1つ面白いことに気付きました。笑いを取るシーンでうまくゆるめてないと笑いが起きないのは周知の事実なんですが、その逆に台本や演出上笑いを狙っていなくても、きちんと間を使いゆるんだ芝居ができていると、ちょっとしたことで自然と笑いが起きるのです。
なかなか言葉では表現しにくく分かりにくいとこもあるかと思いますが、ある程度演劇が完成したとき、このゆるみについてもう一度考えてほしいなと思いました(特に演出さん)。
色々と言ってしまいましたが、どの高校もきちんと楽しめる演劇でした。よかったと思います、上演校のみなさんお疲れさまでした。
南部関東大会の初観劇ということで、また違った文化があり楽しめました。アンケート用紙がなかったんですよね。アンケート用の紙は張ってあるんだけども。公式パンフとは別に、上演前情報として各校別の別刷りがあり(両面印刷)、これは新潟大会でもあったんだけど、上演後のアンケート抜粋と上演校へのインタビューをさらにリアルタイムに別刷りとして用意していて、よく運営しているなぁーと思いました。神奈川県の運営各校のみなさま、おつかれさまでした。
できれば、(北の新島とは違う)桜井家の掟を観たかったのですが、2日目を選んだことで入賞作をたくさん観られたから良いことにしましょう。来年は静岡だそうです。ちょっと行くのは難しいかなぁ(苦笑)