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最終更新:2011/11/14

■県大会の感想

例年にもましてハイレベルな戦いで、今年は前橋南「荒野のMärchen」、伊勢崎清明「くまむしくらぶ」、新島「女将さんのバラード」の3強。個人的な予想では、前橋南・新島が関東で、清明が次点校かと思いましたが新島と清明が逆という結果でした。完成度文句なしの前橋南と、ちょっとずつ欠点のある清明と新島という感じ。どっちが行ってもおかしくなかったでしょう。

入賞外でも太田市立商業「お葬式」、太田フレックス「他部ぅ」、渋川「贋作マクベス」あたりは関東行っても不思議ではなかった。逆にこのレベルでも関東に行けない(近年の)群馬大会の激戦区っぷりには舌を巻くばかりです。このどれも、数年前なら確実に関東行けるレベルだったと感じます。前橋南と新島が安定的に入賞する状況で、他校が関東へ行くのは相当難しくなってきたなのかも知れません。つまり今年の新島レベルの上演をしても入賞できるかどうか分からないということなのですから。

それにしても近年の県全体のレベルアップは何かあったんでしょうか。良いことなんだけどすこし不思議。

2010年11月15日 わたなべ 記

■総評「照明と明るさの表現」

今年ものすごく差が出たなと思うのが照明の処理でした。

照明は舞台を明るく照らしたり、光の効果をみせたり、スポットで目立たせたりという感じに捉えられていることが多いと思いますが実はもっと応用範囲が広い。

今年、この処理を非常にうまくやっていたのは新島や渋川高校「贋作マクベス」でした。

照明明るい暗い
天気 昼間。 曇り。夜間。
心情 明るい。元気。 暗い。悩み。
場面 軽快。テンポ良く。 深刻。ゆっくり。
人物の距離 遠い。 近い。
場所 広い 狭い
季節 秋・冬
部屋 洋室 和室

簡単に挙げるだけでもこれだけ色々な意味(や補助的な効果)を持たせることができます。台詞の強弱と同じように照明の明暗もうまく使うと観客を演劇にぐいっと引き込むことができます。渋川高校の上演では、シリアスなシーンで照明を暗めにし、元気のいいシーンでは明るい照明を使っています。新島の上演では、人と人の距離が近づくとき(気持ちが近づくとき)暗めの照明や範囲の限られるスポットを使い、普通に会話しているときは明るめの照明を使用しています。

明るさに加えて重要なのは照明の範囲。今回の安中市民文化センターでは照明の自由度が限られるようでしたが、部屋などのシーンで舞台全体を明るく照らしてしまうと、だだっ広い空間がとても印象的に映ってしまいます。照明を中央付近に限ると空間を狭めることができそれだけで部屋の臨場感を高めます。部屋は明るさも重要で、明るすぎると人と人の距離が離れますが、少し明るさを落とすと人と人が接近することができます。人と人の距離は心の距離が反映されるので、物語を演出する上で照明は結構重要な要素です。

天井ライトだけでも左右の照明を落としたらよかったんじゃないかと思える高校が何校かありましたし、何も考えずに全体照明(明るさMAX)にしているんじゃないかという学校もありました。明るさと気持ちの距離と人と人の距離(心の距離)。この辺を配慮するとより舞台が引き立ちますよ。