場所:桐生中央公民館 - ホール(桐生駅南口徒歩5分 桐生高校の真向かい)
日時:2005年12月24日(土)
会場:9時40分 開演:10時00分
| 時間 | 高校名 | 演目 | 作 | 演出 |
|---|---|---|---|---|
| 10:00〜 | 桐生南 | 通勤電車のドア越しに 〜OL編〜 | 作:金居達 翻案:青山一也 潤色:金居達 |
桐南演劇部 |
| 11:20〜 | 桐生 | 上田家の人々 | 天野 俊浩 | 木暮 匠 |
| 13:00〜 | 桐生商業 | よい子のための?舞台劇 〜お兄さん、お姉さんと遊ぼう編〜 |
鷹田 ヒイラギ | Every One(みんな) |
| 14:10〜 | 桐生女子 | ピロシキ | 中野守 | (なし) |
| 14:45〜 | 桐生第一 | りゅうの目のなみだ(朗読劇) | 浜田ほろすけ | (なし) |
| 15:30〜 | 桐生西 | 不思議の国の大騒動 | 長谷川葵、中島加奈恵 | 星野恵里、大澤祐樹 |
| 16:40〜 | 桐生第一 | 銀色の箱 | 作:安堂達也 翻案:山吹緑 | 丹波 弘美 |
なお、桐生南高校の「通勤電車のドア越しに 〜OL編〜」は今年のコンクールで県大会上演作品、桐生第一の「銀色の箱」は地区大会上演作品とのことです。
作:金居達 翻案:青山一也 潤色:金居達 演出:桐南演劇部
県大会上演作品。どうしても比較論になってしまいますが、良かったところ。ホールの反響が弱かったせいか主役3名の声が聞き取りやすかった。(講評で指摘された)アナウンスがかき消される演出がされていた、ダンスの部分でも大きな演技があった、舞台装置がナナメに設置されていた(以上講評指摘点)。小学生が電車の外に一時的に出たということがよくわかった(県大会で聞き逃したのかもしれません)。このサイトの感想で書いた、車掌がダンスが下手なことはネタになっていた(なんか嬉しいやら恥ずかしいやら(苦笑))。
といくつか改善されているのですが、大問題が……。全体的に雑でした。ミスも目立ちましたし(特に井出役、その他裏方も)。はっきり言ってしまえば、県大会のときにあったやる気が微塵も感じられません。そりゃ県大会落ちでやる気が出ないのも分からなくはないですが、やりたくないなら別に無理に上演しなくてもいいのでは? と思いました。少なくとも去年の上演では(演技や作り込みはともかく)雑は雑なりに一生懸命さは感じましたよ。
作:鷹田 ヒイラギ 演出:Every One(みんな)
ネット脚本。NHK教育のノリのお兄さんとお姉さんが甲斐性無しの男のところ。そこへ彼女登場というコメディーみたいです。「みんなで作りましたー」的な演劇でした。全体的にギャグの間が悪く、演劇ネタ落ち(脚本どおり)はどうなんだろう……みたいな。。
作:中野守 演出:(表記なし)
脚本自体は寸劇としてそこそこ有名なものみたいです。初上演なのでお手柔らかにー、的なムードですが……。幕の処理から音の処理、演技、何から何までダメでした。で、ついでに言うと、短い=簡単と思ってこの台本を選んだのかもしれませんけど、その点で大きな間違え。こういう本は「逆に難しい」のです。
初舞台云々よりも、やる気なさが一番問題でしょう。……ほんと、正味5分で時間枠35分も取らないでほしいです。
作家:浜田ほろすけ
童話か絵本か分かりませんが、それの朗読劇です。お話自体は、よくできてる(流行ものかな)。朗読劇としてきちんと作り込んできて、やっと本気の高校がでてきたというのが正直な感想でした(ほんと帰ろうかと思った)。全編BGM付きで、りゅうや子供、村民とか、記号的な要素を使いながらうまくみせていました。よかったです。
作:長谷川葵、中島加奈恵(創作脚本) 演出:星野恵里、大澤祐樹
不思議の国に呼ばれたアリスたち3名が、女王さま(男が演じてます)や部下たちに招待され、夢の国生活をするものの、やはり現実世界へ帰ると決断するという物語。よくありがちな下手な台詞回しもなく、創作台本としてはよく出来ていました。少なくとも、今年の県大会のどの創作台本よりもよく出来ていたように感じます(粗いところもありますが、オチもあってうまく構成されている)。
まず幕があがってBGMがなるのですか、それがずっと鳴り続けるのでうるさく感じました(しかも音量も大きい)。真っ暗なシーンで照明ミスなのか本当に真っ暗にしてしまったのももったいない。そういう細かい粗さや演技の多少の不安定さはあったものの、全体的に頑張って作っていました。帽子屋役(男)を女子が演じているのですが、男の声に聞こえましたし、舞台装置(大道具/小道具)や衣装なども一定以上に作っていました。
この演劇にはきちんとしたテーマがあり、それがラスト近くて台詞として語られるわけですが、「夢の国」の描写不足に加え「対比すべき現状」というものが描かれておらず、せっかくの台詞が生きてないのが残念でした。ようするに、アリスの言葉にあった「ここは本当に幸せな世界なのかな?」が生きてないというわけです。そのテーマを生かした演出や構成というものを取れたなら、格段に評価があがったのではないかと、そういう風に感じた演劇でした。もったいない。
作:安堂達也(この劇団の関係者?) 翻案:山吹緑 演出:丹波 弘美
地区大会敗退作品だそうです。端的に言うと、戦争モノで「核シェルター」を銀色の箱に見立て、その戦争や核といった極限状態における人間の「様」を描くことで無惨さを見せようという作品だと思います(おそらく台本は)。問題は演劇の方で……。言うまでもないことですが、戦争などの題材は扱いが非常に難しいのです。作り手(演劇部の方々)がそのレベルには達していなかったというのが、間違えのないところでしょう。
いやもちろん作り込んできているし、完成度が特段悪いかというとそういうこともない。じゃあなんだと言われると、やっぱり重みが足りないというか難しいものに挑戦しすぎたというか。……努力賞なんですよね。本の強さからかそれでも十分怖かったし伝わってきたのですが、極限状態の迫力ってものが本当は必要だったんじゃないかと思うんです。それがなかったら、この本は100%生きないように感じます、というところです。
いやでも真剣に本気で舞台を作ってきたことは十分評価したいです。おつかれさまでした。
上演時間と上演時間の「間」をどうにかしてほしいところです。これは一部の高校が大体の目安時間を(いい加減に)申告しているからなんでしょうけど(?)、そういうところからも「やる気のなさ」は感じられるような気がしてなりません。他の文化系部活動の発表会ではあり得ないんじゃないのかなー。
演奏系の部活動に比べると(一定レベルに持っていくのに)手間がかかるってのはあるのかもしれませんが、もう少しどうにかならないかなー……と思わずには居られませんでした。