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バス停で出会った陽気な高校生北川と、無口な青木の織り成す物語。
とにかくにも演技・演出がよかったなという印象です。言葉で表すとシンプルですが、それを実行するのはとても大変なことで、この手のギャグ台本は演技(や演出)がダメだと、本当にただただ寒いだけの上演になってしまいます。この舞台では、シーンひとつひとつ、立ち振る舞いひとつひとつが観客の立場にどう映るのかきちんと配慮がされています。その積み重ねが、最初の「スリッパの打音」だけで会話を成立させ、観客を舞台に惹きつけることにつながっています。
欲を言うならになってしまいますが、全体的に「青木を北川が食っている」(北川が主役である)感じが少し強く、未来に向かって歩むと決めた北川の心境の変化にもう少し演出的焦点が当たってもよかったのではないかなと思いました。*1
とにもかくにも、非常にレベルが高く、とても楽しい上演でした。