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宮沢賢治作の「銀河鉄道の夜」と「よだかの星」を混ぜてモチーフにしつつ、宮沢賢治についての創作劇。
暗幕の手前に、白い幕を3つ垂らしたシンプルな装置で、ピアノBGMをふんだんに使って幻想的な演出をしていました。
たまたま「銀河鉄道の夜」を読んだ直後でして、題材となった2作がどのように省略されているのも見てて分かるぐらいだったのですが、それでも全体的に分かりにくい気がしました。
宮沢賢治の作品自体、現代の小説とか娯楽に比べると分かりにくい部分があるのですが、賢治作品のそういう「生死観」みたいものを浮かび上がらせ、なおかつそれを踏まえて「宮沢賢治」という人物に少し空想して迫ってみようという台本ですよね。後者はともかく、前者さえうまくいったとは言えないのではないかと感じてしまいました。
よく演じられていたとは思うのですし努力しているのもわかるのですが、幻想的に見せることは果たして本当に必要だったのかも含め、演劇としてもう1歩2歩進んでもらいたいなと思います。