2010年度 群馬県大会
- 場所:安中市文化センター
- 日時:2010年11月13日(土)、14日(日)
- 審査員(敬称略)
- 青木 勇二(俳優・日本工学院専門学校講師)
- 岩野 守良(群馬県前橋東高等学校 演劇部顧問)
- 吉田 俊宏(群馬県立太田高等学校 演劇部顧問)
- 最優秀賞
- 優秀賞
- 創作脚本賞
今年の入賞は隙のない上演が選ばれたようです。つまり欠点の少なさから順位付けされたんじゃないかなという印象を持ちましたが実際のところは分かりません。例年以上に僅差だったことは間違えないでしょうし、桐南については上演時間61分のために関東進出をのがしたのかなとも邪推したくもなりました。
そんなわけで今年もまたレベルがあがり、そして太田フレックス・新島・桐生第一・桐生南・前橋南の5校については独自の色を持ち始めている(劇団と呼んでもよい具合になっている)ため、顧問の影響は大きいにしろ県大会はそれだけ面白く、そして激戦になっています。何年か前なら簡単に(どんな審査基準でも迷われることなく)県を突破できただろう作品を上演しても県大会を突破出来ない。場合によっては入賞すらできない。高女・共愛全盛期の群馬県勢も(全国的に)有名だったようですが、ここから何年かは新たな群馬勢として他県にも知れていくのでしょうか。
どの上演校も「台詞や演技の間」についてしっかり意識していたことは大変凄いことです。数年前は大半の学校が台詞の間など意識してなかったのですから。そしてついにと言うべきか、いよいよと言うべきか、待ちに待ったと言うべきか、劇解釈や演出を本格的にはじめた高校が現れたことも驚きでした。長年口を酸っぱくしてネットに感想を書き続けた身としては嬉しくもあり、同時にこれからは益々感想が大変だなあと感じています。結局考えたの戦いになるわけですから、それこそ慎重に書かねば「なんだこの感想書いた人何も分かってない」となってしまうわけです。より一層の緊張感を持って挑みたいと思います。
今年は、個人的な各校評価と審査員の下した評価には大きな隔たりがあります。今年の審査員の評はとても的確でした。的確すぎてここに感想書くのやめようかなと思ったぐらいです(苦笑)。ですので審査員の評になびく方が安心ではありますし気も楽です。でも観劇した人が違うのだから感想の差は仕方ない。場合によっては感想が的はずれだと笑って頂いて構わない。何言ってるんだと文句を言って頂いて構わない(みなさんにはその権利があるでしょう)。それでも、そういう感想を持った人が一人は居たのだと気に留めて頂ければ幸いです。
2009年11月16日 記
約1年ぶりの観劇でしたが、とても楽しませて頂きました。公演されたみなさん本当にありがとうございます。そしておつかれさまでした。
入賞について。今年は自信を持って「基準が違えばガラリと入賞校が変わった」と断言できます。だから入賞しなかったみなさんも落ち込む必要はまったくありません。ここのところ毎回書いていますが、上演校全体のレベルの底上げが今年も大きく感じられました。みんな本当に上手くなっています。これはすごいことです。
例えば、ほんの少し前まで「声が聞こえない」「暗転だらけ」「BGMだらけ」「不自然すぎる台詞」(実際にあり得ない説明的すぎる台詞など)といった基本的なことがクリア出来ていない上演がたくさんあり、講評でもよく指摘されていました。今年は該当する上演がまったくみつかりませんでしたし、事実講評でもこれらの指摘はほとんど無かったと記憶しています。
入賞校についての判断が難しくなったというのは、(全体のレベルがあがり)突出した学校が居なくなったと言えます。つまり、どの学校もあと少しだけ上達すれば関東に行けます。講評を聞いていて分かったと思うのですが、どの学校もまったく同じことを指摘されていました。あとはそれをクリアするかしないかだけの差です。
以下に、やや違う角度から総評として出来るだけ丁寧に解説しますので、もしよければ参考にしてください。みなさんの今後の活躍を心より期待しています。
2008年11月11日 記