宇都宮高校「純粋で定言命法的な変態――或いは、」

  • 作:吉田真紘・畑康博・宇高演劇部(生徒・顧問創作)
  • 演出:丸山素生

文化祭当日、筋トレしりとり部の出展ブースを舞台とした物語。

良かった点

  • 照明で舞台を絞り、ちょうどよい空間を演出していた。
  • 男子4~5人の織り成す、元気で勢いのある舞台で面白かった。
  • 最後のほうで、しりとりをしながら台詞を掛け合うシーンが面白かった。
  • スローモーションと照明にたくみに使った演出がよくできていた。

気になった点

  • 声の通りは非常によかった半面、やや活舌の悪い部分があった。

いろいろ

筋トレしりとり部という題材ながら、その中で「審査」「地区大会」などのワードを通して高校演劇に対する言葉を投げかける作品となっていましたが、それらワードはともかくとして、全体的に何なのかというと特に何か思いつかないところに、やや問題がありそうです。

全員男子というパワーで押し切る舞台でありながら、後半になると、なんだか尻窄みな感じに……。そのパワーを後半で何かに転換して楽しませて欲しかったなと思います。もしくは、「ストーリーなんか知るか!!」という勢いですべてを放棄して押し切ってもよかったのではないでしょうか。別に、ラストシーンで哀愁なり何なりを表現しなければいけないという決まりはないわけですから。

とはいえ、ギャグエンタメとして作り込みは非常によくできていて、楽しめました。

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