まとめ感想 - 2013年度 群馬県大会

今年は事前にパンフレットすら読まずに上演を見ていたのですが、観ていて「これ演出されてないな」と思った舞台は必ず演出不在でした(○○部演出含む)。県大会のレベルの高さは例年書いていることですが、演出をきちんとしない限り県大会は突破できないと思います。

……といいつつ、優秀賞の高崎商科大学付属「雰囲気のある死体」は演出不在だったのですが。観ていて明らかな演出配慮不足を感じたので入賞するとは思っていましせんでした。台本選びの面白さが評価されて、完成度は高くとも有名台本だったので新田暁あたりは上位大会に行けなかったのかなという感想を持ちました(もちろんそれだけではないけども)。有名台本で県大会突破はハードル高いのかもしれませんね。

2013年11月12日 記

2013年度 群馬県大会

明和県央高校「アネモネ」

作:小笠原 梢(既成)
潤色:明和県央高校演劇部
演出:橋川 結衣

あらすじ・概要

盲腸で入院している奈美と、見舞いに行く友人達の織りなす物語。

感想

最初ちょっと台詞が聞き取りにくいかなと思いましたが、後半は乗ってきたようでよくなってきました。ただセリフ回しが全体的に早めでリアクションが取れてない印象です。他校にも言えますが、人物がややステレオタイプかなと感じました。声を作りすぎに感じた人物も複数居ました。

声のテンションがほぼ一定で、立板に水のようにさらさらと流れるのであれあれあれ?と置いて行かれそうになります。全体的にセリフ量が多いかもしれません。ラストシーンの花ですが、退院を知らないのになんで持ってきてたんだろう?と思ってしまいました。

県大会初出場ということで、これからも頑張ってほしいなと思います。

まとめ感想 - 2012年度 群馬県大会

  • 有名台本が多かった。
  • 現代劇かつ等身大の高校生(ないしは中学生)という劇が多かった。
  • 結果、印象が似てしまうのは必然で頭の中で少し混ざりそうなところですが、どの上演も個性があった。

前橋南の上演は、完成度はもとより、舞台設定で他と明らかに違うのもポイントだったのかもしれません。明らかに印象に残ってますから。ですが、安易に歴史物や突飛なものに走るのはあまりオススメはしません。純粋に演技・演出力勝負になっているのは別に悪いことではないし、台本をきちんと読みこなし、しっかりと解釈して、それを演出することは難しいけども、それこそ一番大切になことだと個人的には感じています。それに演じてみたいものを演じるのが一番です。

ひとつ感じたことは「県大会に行くつもりで芝居を作らないで、初めから全国大会に行くつもりで芝居を作ってみたらどうかな」ということです。芝居を作りながらふと立ち止まって考えるのです。「この上演ではたして全国に行けるだろうか?」と。

全国が想像つかないなら関東大会でも打倒「前橋南」でも構いませんが、どの学校も実力をかなり付けてきているので、更に上を目指しそのためには何が必要かと考えることも大切なんじゃないかなと思いました。個別具体的にどこをどうするとかいうことも大事ではありますが、その一方で更に上を行く演技・演出をするにはどうしたら良いのか、というような思考も大切ような気もします。

関東大会は観劇に行く予定ですので上演、そして運営も頑張ってください。上演されたすべての学校におつかれさま、そしてありかとうございました。楽しかった。

2012年11月13日 記

2012年度 群馬県大会